2017年9月1日金曜日

派遣スタッフとランチをしてきました! Part2

昨日今日とすっかり涼しくなってますね。社内は季節の変わり目か、風邪気味の人が多く、マスク組が幅を利かせております。。。
さてさて、先日に派遣スタッフで2年ほど活躍してくれた27歳の男性・Aさんと一緒にランチをしてきました。
私は、営業担当としてではなくキャリアコーチの立場で彼と1年半ほどかかわってまいりました。
キャリアコーチは弊社独自の体制で、派遣スタッフ一人ひとりに専属でついているコーチングスタッフです。営業ももちろんフォローはするんですが、どうしても派遣先様の派遣オーダーにそって派遣スタッフをマネジメントする立場。キャリアコーチはそれとは一線を画し、派遣スタッフのキャリア支援を第一に派遣スタッフの話をきき相対する仕事です。

彼は某国立大学卒業。卒業直後に選んだ道はフリーターでした。あるテーマパークで働いてみたりといろんな経験をしたようです。そんなAさんが弊社派遣スタッフとなったのは約2年前のこと。弊社がAさんに提案した派遣先はリスティングサービス会社のディレクターアシスタント職でした。すぐに彼はその会社で働きはじめるようになったのですが……去年の3月に「Aさんが辞めると言っている」と弊社の営業担当者から報告を受けたのです。

私はそんなAさんと直接会って話を聞いてみることに。Aさんが働く会社のビル1Fで立ち話をしました。初めて会った彼の印象は正直「手強い人」というところでしょうか。弊社の営業担当に対して信頼感を持っておらず、当然ですが心を開かずで、表情に乏しく感情をくみ取ることがかなり困難だったのです。言葉数もそう多くはなくぽつりぽつりと話す言葉を拾ってみるとどうやら「正社員と同じような仕事をしているのに評価が低く給料が安い。社員にもなれないようだし、これではやってられない」という気持ちでした。
Aさんの話を聞きながらいろいろな考えが自分の頭をよぎりました。
正社員と同じ仕事をしているという彼の認識は正しいのだろうか、、。時給が上がらないといってもまだ仕事開始して半年。正社員と同じ仕事をしているなら派遣先に交渉の余地もあるが実際はどうか……けれども自分は直接その企業から話を聞いていないので、その場で適当なことを言うわけにはいきません。そのため「一旦この話は小山に預からせてもらえませんか。社員の件や時給の件は先方と話をしてみるし、それらが叶わないなら叶わないでそれはいったいなぜか、きちんと理由を訊いてみます。おそらくその過程でAさんの仕事ぶりや課題も出てくるかもしれない。課題を明確にして互いに成長を志し努力すればAさんのためにもなるはずです。1ヵ月私に時間をくれませんか。なので今回だけ更新してくれないだろうか。待ってくれませんか」と本気でAさんにぶつかりました。Aさんは熱意が伝わったのか、自分の提案を了承し、3ヵ月間更新することを約束してくれました。

自分はさっそく派遣先企業を訪ねました。人事担当は「現場に聞かないとわからない」といった回答。しばし回答を待ちましたが、具体的な仕事内容や明確な評価や課題はは明らかになりませんでした。私は「リアルな声を聞きたい」と直接派遣先にたずね、Aさんと面談をしつつ、Aさんから現場マネジャーを紹介してもらい直接お会いしました。現場マネジャーから聞いたAさんの仕事ぶりはというと……もっとも気になっているのは「主体性に欠けている面」だったようでした。そのほか「こっちから聞いた話をこっちにそのまま話す、作業としてはできているので派遣スタッフとしての役割は担っていただいているが、社員化となるとスタンスが違う。ディレクターの仕事は意志が必要なんです」と。辛辣な部分もありましたが、自分はそれらをA さんに正直に話しました。もちろん彼に気を悪くされてしまう恐れもありました。けれども「会社でどのように思われているのか。仕事に取り組む姿勢は間違ってはいないのか」を知ってもらうことが、きっと彼の今後に約立つはず。その確信があったから、ありのままを話してみることにしたのです。

結果、Aさんは話を素直に受け止めてくれました。その後、留学を検討したり、エンジニアの道を考えられたり、いろいろなキャリアを考えましたが、積極的に派遣先の社員さんたちともコミュニケーションをはかり、仕事に対しての姿勢も変わっていったのです。昨年冬にAさんから「給料をあげたい」との話が。人事とも相談し「作業としての成果ではなく主体的に提案する仕事をしてみましょう。そして社員と同様に派遣スタッフにもMVP賞をとるチャンスがある。賞をとることを目標にしてみましょう」と、自分は提案をしてみました。Aさんはその提案を前向きに受け止め、社内でMVP賞に選ばれることを目指しかなり努力をしたようです。そして今年の1月、Aさんは賞を勝ち取ったのです!私は本当にうれしかったです。祝福のメッセージをAさんに贈りました。
そしてそれがきっかけとなり、Aさんは見事派遣先の社員になることに。今月から同企業の沖縄支社で働くことが決まったのです。

そんなこともあり、先日にAさんの壮行会としてランチをご一緒しました。
Aさんは、私が初めて会った頃とはまるで別人のようでした。表情が豊かで口から出るのは自身の明るいビジョンばかり。マネジャーを目指したいと。Aさんと私との間には20歳の年の差はありますが、まるで友達や同志のような思いで話すことができたのです。いつか自分が沖縄に行ったならそのときはきっと一緒に泡盛を飲もう、なんていう約束も交わしました。今やLINE仲間です。(笑)

Aさんが「辞めたい」と話してきた時、それを受け入れることは正直簡単なことです。けれどそれがAさんのためになるようには、どうしても自分には思えなかった。きっといままでも仕事先で積極的に仕事に関わることなく、少し気に入らないことがあれば辞める、あるいは他によい条件のものがあれば移る、、その繰り返しだったのではないかと思われました。そしてそういう点を誰からも指摘されずにきたのだろうな、と。
私はその連鎖をどこかで断ち切るべきではないかと思い、派遣先企業に出向いて情報を収集し、その内容を彼に腹を割って話してみました。それを素直に受け止め、変わっていったAさんは素晴らしいと思います。あの時、辞めずに踏ん張ってくれてほんとうによかった。去っていくAさんの後ろ姿を見送りながら、そう強く感じました。


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小山 剛生 (こやま たけお)
株式会社フェローシップは、”仲間”を語源としてます!

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